夜のランニングにライトは必要?
「街灯で明るいし、道は見えるからライトはいらない」と思われる人もいるかましれませんが、安全に事故なく走るために、ライトは必要です。ランニング時のライトをするのには色々な理由がありますが、一番の大きな理由としては「事故・ケガを起こさないため」があります。早朝や夕方、夜間などの時間帯には、自分の存在をライトでアピールすることで、安心してランニングをすることができます。今回は、ランニング時のライトについての紹介です。
警察庁によると
薄暮時間帯は、交通事故が多く発生する傾向にあるようです。
薄暮時間帯は、例年、交通死亡事故が多く発生しています。この時間帯は、周囲の視界が徐々に悪くなり、自動車や自転車、歩行者などの発見がお互いに遅れたり、距離や速度が分かりにくくなるためです。
注:薄暮時間帯とは、日没時刻の前後1時間をいいます(日没時刻は、月日や都道府県により異なります。)。 引用:警視庁サイトより
この時間帯である早朝、夕方はランニングする際にも特に注意が必要です。
ライトをする理由、効果は
ランニング時にライトをする理由やどんな効果があるのかを見ていきます。
他者(車)からの視認性を良くする
一般の道をランニングする際には当然ながらランナー以外の歩行者や自転車、車、バイクなどが通行しています。薄暗くなってくる時間は特に対象物との距離感やスピード感が鈍るといわれています。自分は、車や自転車など相手側を認識していても、向こう側はライトがないことで認識できていない、遅れてしまう恐れがあります。事故を起こさないためにも自分の存在をアピールする必要があります。
足下や進路を照らす
田舎道やちょっと郊外や細い路地などに入ると街灯が少なかったり、なかったりします。その際にライトがあることで、足下や進む先の進路を照らすことができます。ふとしたところで段差や障害物がある場合もあり、つまずいたり、ケガをする原因にもなってしまうので進行方向をしっかりと認識する必要があります。
防犯対策のために
ライトを照らして明るくすることは、犯罪を抑制する効果もあります。明るくして自分の存在をアピールすることで、不審者も近づきにくいという面があります。特に、女性が夜間に走る場合にはライトをもつことで安心してランニングをすることができます。
どういう時、タイミングにつける?
薄暗くなる夕方(早朝)にはライトを点灯しましょう。完全に暗くなったタイミングで点灯するのは遅いです。上記の警察庁の統計にもありますが、薄暮の時間帯が一番交通事故が起こりやすので、この時間帯には点灯をする必要があります。ライトを点灯するタイミングは人それぞれ感覚が違うと思いますが、指標としては、「車が一台でも前照灯を点けている。」「街灯が点灯した。」というタイミングで自分のライトも点灯すると良いでしょう。それに限らず、自分が薄暗く感じたら早めに点灯するのを心がけましょう。
ランニング用ライトの選び方は?
ランニングをする際に、極力物を持って走りたくないでしょう。ライトに関してもそれは同じで、快適に着用ができ、かつ安全、安定して使用できることが必要です。ライトの性能は様々ですが、どんな点に気をつければいいか、判断すればいいかを見ていきます。
明るさについて
ライトの明るさに関して単位は「ルーメン(lm)」を使用します。数値が高いほど、明るいライトとなります。現在販売されているライトでは、
- 大容量バッテリー:600~900ルーメン
- ミドルモデル:300~400ルーメン
- 緊急用コンパクト:40ルーメン
ロードでは200ルーメン程度、トレイルランでは300~400ルーメン程度あると安心です。また、明るさ以外の、どの程度先の距離まで照らせるかという照射範囲も考慮します。あまりに短いものはランニングに適していません。
強度・耐水性 IPXの基準
ライトを持っていったとしても、それ自体が壊れてしまっては元も子もありません。ランニングやトレイルランニングなどで使用する場合には、風雨の中でも使用することを想定した上で考える必要があります。その中で基準となる規格が「IP」です。IPは、防水・防塵性能がどの程度あるかを「IP68」といったように、数字で表しています。
ライトに関して大きく影響するのは、雨などの防水性能です。防水性能だけを表す場合は「IPX8」といったように、数字が1つになります。数字は0から8までの9段階にわけられます。数字と性能は、以下となります。
防水等級 |
機能 |
IPX0 |
防水機能なし |
IPX1 |
20cmの高さから10分垂直に水滴を落としても大丈夫 |
IPX2 |
20cmの高さから10分左右15°以内からの水滴に大丈夫 |
IPX3 |
20cmの高さから10分左右60°以内からの放水でも大丈夫 |
IPX4 |
30~50cmの高さから10分全方向からの放水でも大丈夫 |
IPX5 |
3mの高さから3分全方向の噴流水でも大丈夫 |
IPX6 |
3mの高さから3分全方向の強い噴流水でも大丈夫 |
IPX7 |
水面下15cm~1mで30分水没しても水が侵入しない |
IPX8 |
水面下での使用が可能。(強度は物によってそれぞれ) |
重さ・安定性
走る際に、荷物の重さは大きく影響します。ヘッドライトなどの装着型の場合は、付けてみて違和感がないか、長時間装着しても疲れにくいか、ズレないかなど安定して装着できるかも大切な要素です。
バッテリー式か電池式かハイブリッド型も
最近は技術の進化により、バッテリー型のライトも増えています。バッテリー型は、充電をして何度も繰り返し使用できるのがメリットの一方で、バッテリー自体が充電が弱くなっていくことや充電するために、電源や充電用バッテリーが必要になります。スマホの充電バッテリーと併用することもできます。
電池式のライトは、一般的に幅広く取り扱われています。ライトの種類により単三電池か、単四電池か?使用するのは1本か、3本か4本かと機種により様々です。電池は外出先でも容易に購入が可能なことや交換すればすぐにフル充電の状態で使用できることがメリットの反面、交換時期が判断しにくい、予備の電池を持ったりで重くなりやすい、電池代がかかるなどのデメリットがあります。
ハイブリッド型 最近のライトは、バッテリーと電池が交換できるタイプが登場してきています。普段の夜間走などは、バッテリーを使用して、大会や長時間のナイトランになる時は電池に変えるなど、大きく幅が広がります。一方で上記の2つよりも値段が高くなってしまうというのがデメリットです。
頭につける?手に持つ?キャップに付ける、腰に巻く、後部のライト(反射材)も大切
多くのランナーで使用されているのが頭に設置するヘッドライト型です。
ヘッドライトは、両手が自由になり、頭を動かすことで照らしたい場所を変えることもできるので、ランニングに適したライトといえます。
頭にライトを付けるのに違和感がある人やより自分の思ったポイントを照らしたいという方は手に持つハンドライトでも良いでしょう。
片手がふさがる面はありますが、手で自由に照らしたい場所を変えることが可能です。一方で走る際には、腕を振りますのでその分のバランスが悪くなるというデメリットがあります。ヘッドライトと併用することでより明るく安心度が増しますので、2つを持つというランナーもいます。ライトを忘れたという時は、スマホでもライト機能がありますので万が一忘れた場合はスマホも活用できます。
その他には、腰や胸に巻くタイプやクリップ型などがあります。
ランニング中は前方に注意がいきがちですが、一方で後方から来る車などにも注意を払う必要があります。後部用の点滅ライトは遠くからの車の人たちからの視認性を高め、安全に走る手助けをしてくれます。
自発光型が難しいという方は、リフレクター(反射材)を身につけましょう。
高性能モデルからお手頃なおすすめヘッドライト7つを紹介!
ランニングの際に、多くの人が使用するのがヘッドライトです。今回は、ヘッドライトの中から、7つのモデルのライトを紹介します!価格帯もピンからキリまでなので、自分にあったものを選びましょう。
ブラックダイアモンド スプリンター500
ランニング用モデルとして開発された軽量ライトです。500ルーメンの十分な明るさがあります。バッテリーは後頭部についており、長時間使用しても疲れにくいです。BD1800リチウムイオン充電池と単4電池×3コのハイブリッド型の点も嬉しい機能です。防水投球は「IPX4」で、雨のランニングでも安心と公式サイトではうたっていますが少し気になる点です。バランスが良く、オーバーナイトのトレイルランニングにも安心して使えるモデルです。
ブラックダイアモンド スポット400
78gと軽量の中に400ルーメンの明るさを備えているのがスポット400です。防水等級は「IPX8」(水深1.1mの真水に30分耐えうる防水性。バッテリーケース内部に浸水しても動作)と最上級の等級になっており、過酷な環境下でも安心して使えるモデルです。単4電池×3コ使用で、別売りのBD1500バッテリーを購入すれば、バッテリーでも使用可能なハイブリッド型です。
モンベル パワーヘッドランプ
85gで300ルーメンの明るさ、照射距離100mのライトです。防水等級は「IPX6」で安心です。手元を照らす「電球色モード」、歩行時や近距離を照らす「ワイドモード」、ランニング時の遠方を照らす「スポットモード」の3種類モードを切り替えれます。単4電池×3コで稼働し、ニッケル水素充電池やリチウム電池にも対応しています。
ペツル スイフトRL
100gで明るさ900 ルーメンと明るさは最も高いモデルです。リアクティブライティングテクノロジーで、光センサーにより走行中でも適切な光量とビームパターンが自動で調節されます。ヘッドバンドにはリフレクターが付いており、さらに視認性を高めています。防水等級「IPX4」で、2350 mAhのリチウムイオン リチャージャブルバッテリー型です。5段階表示のバッテリーインジケーターで、残量を確認することができます。
レッドレンザー NEO 10R
179gの600ルーメンの明るさ、照射距離150mとパワフルなライトです。バッテリー型で、防水等級は「IP54」です。特筆すべきは600ルーメンのパワーモードで10時間使用可能という点です。ミドルモードでも250ルーメン、15時間と十分な性能があり、長時間のナイトランなどに適しています。縦に配置されたバッテリーボックスとダブルバンドにより、安定したフィット感があります。179gは少し重い面もありますが、バッテリーが着脱可能で、ザックなどに収納ができるので好みやシチュエーションによって変えられるのも嬉しい点です。また、チェストベルトが付属されており、ライトを胸に装着が可能です。
マイルストーン MS-F1 Trailmaster
180gの850ルーメンの明るさ、照射距離80m、バッテリー型で防水等級「IPX5」となっています。メイドインジャパンのメーカーで、長時間のナイトトレイルを走行するのに開発されました。本格的にや完走、ナイトトレイルをするという方はにはもってこいのモデルです。
ジェントス WS-343HD
118gの320ルーメンの明るさ、照射距離146m、電池とバッテリー(別売)のハイブリッド型、防水等級は「IP64」です。ジェントスは1978年創業の日本の懐中電灯メーカーです。日常や工業用など様々なライトを発売しています。値段がお手頃で、ホームセンターやワークマンなどのショップでも置いてあり、手に取りやすいのも嬉しいです。「高性能の高価なライトはちょっと、、とりあえず1つライトが欲しい」というランナーさんにはもってこいのライトでしょう。
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