走っても揺れないランニングバックパックの選び方

トレイルランニングやロング走、通勤ランなど荷物を持って走る時に必要になるのがランニング用バックパック(リュック)です。ランニング用バックパックは、通常のバックと比べてコンパクトで揺れないように設計されています。この記事では、ランニング用に使うバックパックがどんなものか?どういったものを選べば良いかを紹介していきます。

使用する目的を明確にしよう。 

バックパックは次のようなランニングで使用する場面が多いです。あなたがどんな時に使用を想定しているか考えてみましょう。

・トレイルランニング 

山の中では、食料はもちろん、悪天候にも対応できるウェアや装備を揃えておく必要があります。行動する場所、時間にもよっても持ち物の容量が変動します。

・ロング走 

長時間かけて走るロング走は、スマホや行動食、水、お金、ウェアなど必要なものを持って走ると便利です。例えば、行きは走って帰りは電車で帰ってくるといった走り方もできます。 

・ウルトラマラソン 

フルマラソン以上の距離(50km、100km、それ以上の超長距離)を走る場合にバックパックは有効です。長い距離になればなるほど、自分のタイミングで 補給ができたり、体温調節をしたり、お店に立ち寄って休憩するということが増えてきます。バックパックは、容量があるので必要なものを入れることができ、また両肩、背中に背負うことで荷重を分散することで、長い距離をストレスなく走ることができます。

・通勤ラン 

職場へ走って向かう、家に走って帰ることを通勤ラン、帰宅ランと言います。日々忙しい生活や仕事をしているなかでランニングの時間をいかに確保するということはランナーの課題です。時間を有効に活用するために、習慣化をするためにも通勤ランはもってこいの手法です。バックパックは仕事にも持っていって違和感がないような黒色やシンプルなデザインを選ぶと良いでしょう。

フルマラソンにバックパックは必要? 

多くの人は、バックパックは持っていません。フルマラソンは給水・給食ができるエイドステーションと呼ばれる場所が数キロごとに設置されているので、荷物は持たないで走る人が多いです。また、後半のエネルギー不足を考慮して最低限の補給用としてジェルなどを携帯する人も多くいます。この場合は、ランニングパンツやポーチなど小さな荷物を収納できるアイテムを使うと良いでしょう。

バックパックの選び方

ベストタイプとリュックタイプ 

バックパックは、「ベストタイプ」と「リュックタイプ」の大きく2つのタイプに分けることができます。「ベストタイプ」は、前面にポケットやボトルが収納できるようになっており、バックを下ろさずにモノにアクセスできるように配置が考えられています。

「リュックタイプ」は、背中の収納スペースをメインに設計が考えられています。ベストタイプより容量が大きいものも多く取り扱われています。リュックタイプでも前面にボトルスペースやスマホ、行動食など入れることができるポケットが付いているタイプもあります。

持っていく荷物がどのくらいあるかを考え、容量で選ぶ

基本的にバックパックはどの程度の荷物を入れることができるのかによって選びます。自分が使用するシチュエーションで、必要なものは何か?何を持たなければいけないかを考えて、その荷物が入る容量のバックパックを購入すると良いでしょう。

・~5L 

トレイルラン大会のショートのレースやウルトラマラソン、ちょっとしたランニングでも携帯や小銭を持ちたいという時に便利です。コンパクトに収納できるタイプもあるので、サブバックとしてや出張したときの旅ランなどにも重宝します。

・6~9L 

トレイルランのミドルレース程度やショートトレイル、ロング走などに活用できるサイズです。容量は必要最低限なので、揺れにくくピッタリフィットするでしょう。一方、冬場の寒い時期などでアウターなど厚手の防寒着などを入れようとすると厳しい容量になります。

・10~19L 

走るバックパックとしては、一番多くのラインナップが取り揃えられているオールマイティな容量です。防寒着、着替え、レインウェアなど入れることができます。容量が多いものは、秋冬にも対応できる容量です。ロングレースや日帰りトレイル、通勤ランなど使用できるサイズでしょう。

・20L~ 

調理器具などを持ってデイキャンプや、ファストパッキングで厳選した装備品を選べば泊まりも可能な容量です。通勤ランにも簡単にパソコンが収納できる程度のちょうど良いサイズでしょう。

フィット感や荷物を入れて違和感がないかを確認する 

背負ってみて、しっくりとくるか?違和感ないか?は案外とても重要です。背負った時に違和感を感じるようであれば、荷物を背負って走った時にはもっとストレスを感じて走るどころではないでしょう。また、試着の際に可能であれば荷物を入れさせてもらいましょう。荷物を入れた状態で違和感がないかをみていきます。その際にパッドの厚みも判断材料になります。長時間走り続けると、ちょっとした振動や物の当たりが繰り返されて、その箇所が痛くなるということもあります。走る時に近い状態をイメージし確認してみましょう。

ポケットの配置 

ランニング中に荷物を出し入れするのは疲れや集中力の妨げにもなります。走っている最中は、必要最低限の動作でモノへのアクセスをしたいと考えるものです。そのために、ポケットがどこについていて、取り出しやすいのか?どれくらいのサイズのものが入るのか?といった点を確認します。

重さ 

重さも一つの判断材料になります。今は軽い素材で作られているバックパックがたくさんあります。ただ軽いだけで選ぶのではなく、荷物を入れた時の安定性や耐久性なども考慮にしつつ自分にはどれが適しているかを判断すると良いでしょう。

通気性 

メッシュ素材など通気性が良いかを確認します。動き出すと汗を多量にかくランニングでは重要な要素です。また、通気性の良いものは洗濯後も乾きやすいというメリットもあります。

雨の時はどうする?ザックカバーが付いてるか。 

悪天候でのランニングになった時にバックパックをどうするかも判断材料になります。10L以下の小さなバックパックなら、ザックカバーではなくレインウェアを上から被せて走るという方法もあります。容量が増えるとそういうわけにもいかないので、ザックカバーとレインウェアを併用します。中には、ザックカバーがセットでついているものもあります。また、応用編としては、バックパック自体は濡れてもいいと考え、本当に濡れてはいけないものを防水パック、ジップロックなどの袋に入れるといった方法もあります。

ランニング用バックパックのおすすめ13のブランドを紹介

ランニング用のバックパックはどんなメーカーやブランドが発売されているのでしょうか。ここでは、ランニングに特化したバックパックを出している13のブランドをご紹介します。

サロモン(Salomon)

1947年創業のフランスのメーカーです。トレイルランからファストハイクまで様々なタイプのバックパックを取り扱っています。

ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE) 

1966年創業のアメリカのメーカーです。街でもよく見かけるブランドですが、幅広くアウトドア用品を取り扱っています。バックパックも様々な容量のものがラインナップされています。

グレゴリー(GREGORY)

1977年に『ウェイン・グレゴリー』氏がアメリカで創業しました。バックパックブランドとして、トレイルランなどのバックパックも取り扱っています。

パーゴワークス (PAAGOWORKS)

パーゴワークスは2011年にスタートした日本のアウトドアブランドです。震災でみんながアウトドアから遠ざかっていた時、「Pack and Go!(荷物を詰め込んで出かけよう!)」という意味を込めて、PAAGOWORKSとなったそうです。日本ブランドであり、ユーザーとのコミュニケーションを大切にしているので、日本人の体型にあった走れるバックパックを手がけています。

アルティメイトディレクション(Ultimate Direction) 

アルティメイトディレクションは1985年に世界で初めてハイドレーション・パックを発明。現代のハイドレーション・パックを確立。30年以上前に「水を運搬するベスト」というコンセプトを創造しました。ファストパッキングに特化したバックパックを取り扱っています。

 

アルティメイトディレクション バックパック

ウルトラスパイアー(UltrAspire)

ウルトラスパイアーは、「aspiration(大志)・inspiration(ひらめき)・perspiration(努力)」から生まれました。2011年にアメリカで創業され、自身がアドベンチャーレーサーでもあり、ハイドレーションパックデザイナーでもある職人気質のブランドです。走るのに特化したバックパックが揃っています。

ウルトラスパイア バックパック

イノヴェイト(inov-8) 

2003年にイギリスで誕生したオフロードシューズブランドです。ナチュラルで軽量、それでいて抜群のグリップ力で最も過酷なオフロード環境を走破できるシューズを造ることミッションとし、ナチュラルランに特化したシューズを展開しています。また、靴の垣根を越えてバックパックなどのアウトドア用品も手がけています。

ブラックダイアモンド(Black Diamond)

1989年にアメリカで創業されたブラックダイヤモンドは、多くのクライマーやスキーヤーに愛されるアメリカの登山用品メーカーです。ファストパッキングなどの走れるバックパックも展開しています。

ブラックダイアモンド バックパック

アークテリクス(ARC’TERYX) 

アークテリクスは、1989年カナダのノースバンクーバーで誕生したアウトドアブランドです。クライミング用ハーネスからスタートし、バックパック、ウェアなど幅広い展開をしています。洗練されたデザインが特徴的で、通勤ランにももってこいです。

マムート(MAMMUT)

1862年にスイスで設立された高品質のプロダクトと類い稀なブランド体験を提供するアウトドアブランドです。160年にわたる長い歴史があります。バックパックをはじめあらゆるアウトドア用品を手がけています。

マムート バックパック ランニング

オリジナル マウンテンマラソン(OMM)

OMMは「自分自身の山岳スキルをテストする場」として1968年のイギリスで、山を愛する有志たちによって創られたOriginal Mountain Marathon という過酷な山岳レースに耐えうるギア、ウエアを生み出すというコンセプトで誕生したブランドです。そのため、山を走る環境に耐えうるバックパックを揃えています。

オリジナルマウンテンマラソン  バックパック

アシックス(asics) 

『鬼塚喜八郎』が1949年に神戸で創業した鬼塚商会を起源とし、アシックスとなったご存知のジャパンブランドです。シューズやウェアのイメージが強いかもしれませんが、走るバックパックも揃えられています。

 

アシックス ランニング バックパック

まとめ

バックパックを使う場面としては、「トレイルランニング、ロング走、ウルトラマラソン、通勤ラン」などで使用します。自分がどういったシチュエーションでの使用を考えていて、どの程度の荷物を持っていくかを考えて、適切な容量のバックパックを選びましょう。選び方としては「フィット感や荷物を入れて違和感がないか、ポケットの配置、通気性、ザックカバーを使うかどうか(付属で付いているか)」などを判断材料にして自分に最適なバックパックを選びましょう。バックパックを手に入れることで、ランニングの幅が広がりますので、ぜひ自分のお気に入りを手に入れてください。

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走って47都道府県をめぐる旅「日本一周☆旅ラン」を実施&完走(2015-2016)。 サブスリー達成。トライアスロンアイアンマンレース完走。「走る」を通じて「自然」、「旅」、「人」、「走ること」のすばらしさや楽しさを伝える。