SEA TO SUMMITとは?「愛媛西予 SEA TO SUMMIT 2019」に参加してきた。

SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)とは

SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)とは、株式会社モンベルが主催する環境スポーツイベントです。
 
「海で発生した水蒸気が、雨や雪となって山に降り、川となって森や里を潤し、再び海へと還ってゆく…。
「SEA TO SUMMIT(シー トゥー サミット)」は、人力のみで海(カヤック)から里(自転車)、そして山頂(登山)へと進む中で、自然の循環に思いを巡らせ、かけがえのない自然について考えようという環境スポーツイベントです。
各地域の自然や文化などの魅力を“まるごと”感じることのできる本イベントは、2009年、鳥取県の皆生・大山で初めて開催し、その後全国各地に広がっています。
単にアウトドアスポーツを楽しむだけではなく、自分たちを取り巻く自然環境を再認識し、各地域固有の自然の魅力を知りうる機会を提供する、とっておきのイベントです。」
<SEA TO SUMMIT 引用>
 
 
今回は、2019年9月7,8日に開催された「愛媛西予 SEA TO SUMMIT 2019」にチームで参加してきましたのでその様子をお伝えします。
 

前日の事前受付と環境シンポジウムに参加

愛媛県西予市は、愛媛県の南西部に位置し松山市から車で(高速使用)で1時間超の場所にある。
シーカヤックのスタートでもあり事前受付会場の「大早津海水浴場」へまずは向かい受付を済ませた。
 
今回は、シーカヤックと自転車をレンタルしたので、そのレンタル品を受け取りセットを完了。
 
その後は、環境シンポジウムがある宇和文化会館へ。
 
SEA TO SUMMITは当日のイベントだけでなく前日の環境シンポジウムがあるのも大きな特徴の1つとなっている。
 
今回は福山市立大学都市経営学部准教授の澤田 結基さんによる「等高線から見る西予の山の地形と平野の地形」の講演を聴いた。
 
環境シンポジウムを通して、西予の地形や環境について知ることができた。
 西予市はジオパークに登録されており、海はリアス海岸で入り組んだ地形になっており、山へ向かうと四国の屋根でもある四国山地(四国カルスト)がある変化に富んだまちだと知ることができた。
 
前日の環境シンポジウムを通してその土地の特徴や魅力を知ることができ、翌日に実際に体を動かすことでよりその土地を知ることができるのはとても良かった。
 

シーカヤックの部スタート:穏やかな瀬戸内をパドリング

 8日の朝当日。参加者が各々の準備をしてスタートを待っている。荷物預けを終えて、6時にスタートとなる。まずはシーカヤックから始まるが、他の大会などと様子が違う。
 
スタッフがゼッケン番号とチーム名を呼びあげ、事前に配布されていたカードをスリットして海へと出ていく。
SEA TO SUMMIT は競技性はないので一斉にスタートという必要がないのだ。そのため周りの参加者には緊迫感といったもの一切なく穏やかで心地よい笑顔や笑い声が響きながらのスタートだった。それを彷彿とさせるように目の前には穏やかな瀬戸内海が拡がっていた。
 
今回僕たちはチームで参加をしたのでシーカヤックをTさんが漕ぎ、バイクとハイクを僕が担当する。このようにSEA TO SUMMITはグループで参加も可能でそれぞれのパートを1人ずつが担当してもいいし(例:カヤックAさん、バイクBさん、ハイク、Cさん)、重複して参加も可能と自由度が高くなっている(例:カヤックAさん、Bさん、 バイクBさん・Cさん  ハイクAさん・Bさん・Cさん)。もちろん1人が全てのパートを担当してもOK!
 
シーカヤックの間小雨が時折パラついて、遠くの空に雨雲が雨を降らしている光景を見ることができた。

バイクの部:リアス海岸を感じながらのライド

Tさんがシーカヤックから帰ってきて、いよいよバイクの出発だ。バイクでも時折小雨が時折降る中のを進む。バイクでは、入り組んだリアス海岸を海岸線に国道378号線が通っており、そこを気持ちよく走った。
 
道と海の距離が近く多くの場所で海を望みながらのライドで程よい高低差があり坂を登ったり下ったりする。
 
海が水平に近い位置で見えたり高台から海を望めたりと変化がありあっという間に途中のエイドのある「みかめ海の駅潮彩間館」に到着した。
 
ここでは特産品のみかんジュースと、ピタパンを食べることができた。
 
自転車パートしか走ってない僕なのでまだまだエネルギーは有り余っているがみかんジュースとピタパンが身体に染み渡った。
 
小休止をして、みかめ海の駅を出発する。ここからは海を離れ西予市の中心である宇和町を目指してのライドだ。県道30号線の峠を越えるためしばらく間上り坂が続く。峠を越えて下ると今度は海ではなく田園風景が広がる道を進んでいった。
44kmを走りバイクの終了地点の「皆田小学校」へ到着した。
 
自転車をバイクスタンドに置き、カードをスリットしてドロップバックを受け取る。今度はハイクセクションだ。
 

ハイクの部:高森山はスカイツリーの山

 
今回登るのは「高森山(634m)」という山でスカイツリーと同じ高さの山。
 
山道に入り、ふかふかの腐葉土を踏みしめながら気持ちよく登る。
 
登っている途中に、地元の方で今回のイベントに協力していただけているスタッフボランティアの方に遭遇した(70代男性)。イベント前にも草刈りをしていただけたそうだが、歩きやすいよう、に細かい道のメンテナンスをイベント時にもされていた。その方に「いつもよく整備されているんですか?」と聞くと、「そうだね。やっぱ山が好きでみんなに気持ちよく歩いてもらいたいからね」とおっしゃっていた。
 
今回のイベントで改めて感じたが、国立公園などの大きい山には多くの人が訪れてそこにはメンテナンス側の環境保全者が存在するが、小さい山でもそこに道があるということは、誰かしら人の手がかけられていると いうことだ。それは、地元の山愛好家だったり、地元の自然保護団体だったり、まちづくり団体や行政だったりする。
 
 普通に山を歩いていたら、道が当たり前にあることやちょっと通りにくかったりすると、「この山は管理されてないから登りにくい。次回からはやめておこう」と思えてしまうのだが、自身が整備している「ながとトレイル」のこともあり、素晴らしい道に対して感謝を持つことができた。今回お会いした地元の整備ボランティアの方に対して本当に感謝をしたい。
▲中間地点には水分補給ができる
 
634mを順調に登り、山頂にゴールした。
 
山頂は小雨が降り、白いガスで覆われて展望はなかった。
 
 
山頂にゴールした際にこの大会の主催者のモンベルの会長である『辰野勇』さんも登り終えたところで、お手製の横笛でもののけ姫の演奏を聴くことができた。ラッキーである。
 
SEA TO SUMMITは山頂がゴールだが、ゴール後も自身で下山をしなければいけない。輸送バスとかはないので下山する体力も残しておかなければいけない。
 
下りは時折駆け足で下りつつ、ゴールを目指して登る参加者の皆さんに声をかけながら下山した。

閉会式とお楽しみの抽選会

皆田小学校に戻り、地元の方のおもてなしを受けて閉会式を待つ。
 
閉会式には抽選会があり、その抽選会では豪華景品も多く揃えているので、みんなとても盛り上がる。当たる景品によっては1万円以上のものもあり、参加費(1万円)の元を取れてしまう場合もあるのでお得感を感じさせてくれる。
 
結局今回の抽選会で僕は、地元のみかんゼリーのギフトセットが当たった。地元品なので嬉しい。
 
閉会式で辰野会長がこう言っていた。
 
「SEA TO SUMMITは、僕自身がやってみたくてはじめたもので、海から山までを楽しめる贅沢な時間。それを多くの人と共有できることが嬉しい。」
 
SEA TO SUMMITのイベントがなければ西予市に行く機会はなかったかもしれないし、今回登った高森山という山にも一生登ることもなかったかもしれない。
 
そう思うと、出会わせてくれたSEA TO SUMMITにも感謝をしたい。
 
海から里、そして山頂までを1日で贅沢に堪能できるSEA TO SUMMIT。ぜひあなたもエントリーしてみてはいかがだろうか。
 

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走って47都道府県をめぐる旅「日本一周☆旅ラン」を実施&完走(2015-2016)。 サブスリー達成。トライアスロンアイアンマンレース完走。「走る」を通じて「自然」、「旅」、「人」、「走ること」のすばらしさや楽しさを伝える。